湿布の正しい使い方

2016/02/28

痛みがあると湿布を貼るというのはかなり浸透していて当たり前になっていますよね。

でも実は湿布の張り方で痛みが長引いてしまうこともあるんです。

湿布

 

 

 

え?痛みを抑えるために湿布を貼るのに長引くってどういうこと?

という声が聞こえてきそうですね。

湿布とはそもそも消炎鎮痛剤のことをいいます。炎症を静め、痛みを抑える成分が入っています。その静めるターゲットの炎症とは以下の4つの条件を満たす状態をいいます。

 

①発赤(血が集まってきて赤くなります)

②腫れ(血が集まり患部が腫れてきます)

③痛み(血管が拡張されズキズキしてきます)

④機能障害(患部が腫れることによりまわりの組織を圧迫し場合によっては一時的に機能障害が起こります)

 

一番わかりやすいのが、捻挫した時に起こる反応です。患部が真っ赤に腫れあがり、ズキズキしてきますよね。この状態を炎症といいます。

ここで湿布の出番です。

消炎鎮痛剤なので起こった炎症症状を抑え込んでいきます。拡張された血管を収縮させ、血液の流れを制限し腫れを抑えます。同時に鎮痛成分で痛みを感じにくくするわけです。火事を消化するイメージですね。

しかしここで問題がでてきます。

実は痛みというのは炎症がなく血流不足になっても起きることがあるのです。慢性の肩凝りや腰痛はまさにそれにあたるのですが、もし血流不足のために起こっている痛みに消炎鎮痛剤の湿布を貼るとどうなるでしょうか?

血流が悪くて痛みが出ているので血管を拡張し血流をよくしたいところですが、消炎成分により血管が拡張できません。そうなると中々患部が修正されないのですが、厄介なのは鎮痛成分により痛みだけは一時的に和らげてくれるのですね。痛みが和らいでも薬効成分で和らいだだけで、患部が改善されていないのでしばらくするとまた痛みが出てきます。

痛みが出てくるとまた湿布で痛みを抑え・・・と悪循環に陥ってしまうことも少なくありません。

中には予防のために風呂上りに貼っている方までいらっしゃいます。厄介なことに湿布にはスッとする成分も入っていますので、温まったところに貼るとスッとして気持ちよく効いた気がするのでしょう。折角温まって血流が改善しているのに、わざわざご自身で血流を悪くしてしまっている訳ですね。

予防の貼るなどは言語道断。湿布は血管の拡張を妨げますので決して予防にはなりません。くれぐれもご注意ください。慢性痛でどうしても辛い時は一時しのぎとして湿布を使うことは致し方ないこともありますが根本解決にはなっていませんので、基本的には血流が改善するように普段から温め運動をすることをお勧めします。それでも改善しなければ、血流を良くするような治療を受けてみてください。

もちろん鍼灸治療も効果が期待できます。是非お試しください。

颯鍼灸院

上田貴弘

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