コレステロールは正義の味方
2015/07/21
コレステロールと聞くと、動脈硬化・脳梗塞・心筋梗塞などを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。悪玉コレステロールと聞くと「悪の根源」と思っている方も少なくないかもしれません。あまりいい印象を持たれることの少ないコレステロールですが、実は私たちの身体で素晴らしい働きをしてくれています。私たちの身体はコレステロール無しでは存在できない程貴重な存在なのです。
コレステロールは以下の重要な働きをしています。
1.細胞膜の材料になる。
私たちの身体は約60兆個もの細胞で作られています。コレステロールはその細胞の膜を構成する大切な成分です。
2.ホルモンの材料になる。
副腎皮質ホルモンである抗ストレスホルモンや性ホルモンを生成する時の材料になります。
3.胆汁酸(消化液)の材料になる。
胆汁酸は脂肪の消化吸収を助ける働きをしています。
このような大切な働きを担ってくれていますので、不足すると様々な不具合が生じます。我々の細胞は頻繁に生まれ変わっている訳ですが、材料が不足することで 細胞の再生がスムーズに行われなくなったり、抗ストレスホルモンの低下で免疫が落ち感染症にかかりやすくなったりもします。また体内では常にがん細胞が発生しているのですが、免疫が落ちてしまうとその処理も遅れ発がんしやすくなるとも言われています。
コレステロール低下剤での代表的な副作用に神経障害と筋肉が解けていく横紋筋融解症がありますが、それらは材料不足で細胞の再生がうまくいかず起こったものだと考えられています。
浜六郎医師、近藤誠医師もコレステロールを下げることに警笛を鳴らされています。浜六郎先生は著書「コレステロールに薬はいらない!」で、総コレステロール値240~260が最も健康であると公言されています。実際人間ドック学会が昨年に発表した健康基準でもコレステロール値がかなり変更されています。
このような事実を踏まえ、我々もコレステロールに対する認識を再確認する必要がありそうです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
颯鍼灸院
上田貴弘